Friday, August 18, 2006

アメリカ発‘TEEメソッドの極意’~英語を英語で教える~

今日は、NPO法人Lingua Akademeiaのアメリカ在住メンバーから届いた、あるESL Teacherのレポートをご紹介します。まずは、以下をお読み下さい。後ろに簡単な訳も付けてあります。

In the U.S., we always feel that teaching English in English is the best method of teaching it. That is the reason that most ESL teachers are not fluent in other languages. In order to get a master's degree in TESL (Teaching English as a Second Language), all students have to have only one year of a foreign language. The reason is to understand how languages are organized (verb tenses), etc. Before I taught community ESL 25 years ago, I did not know there are 12 active and 3 passive verb tenses in English because we were not taught that in schools growing up.

「アメリカでは、私たちはいつも英語を英語で教えることが最善の方法だと感じています。その理由は、殆どのESL教師たちが他の言語が流暢ではないということにあります。TESL(第二外国語として英語を教えること)の修士課程を修了するために、必要とされている外国語学習はたった1年間なのです。それは言語がどのように作られているか、(例えば動詞の時勢など)を理解することにあります。25年前にコミュニティーESLで教える前は、英語の動詞に12の能動態と3つの受動態の時勢があることを知りませんでした。なぜなら成長過程においても学校で学んだことなんてなかったから。」


ここで言われている通り、いくらNativeといえど、専門的な勉強をしてこなければ、英文法は殆ど知らないと思ったほうがいいと思います。
NPOを設立する前は、私は小中高校にALT(外国語指導助手)を派遣する企業で働いておりました。
実は私はNativeの外国人たちに研修で中学校程度の文法を教えていたのです。
研修前は、半分以上のNativeが文法用語を知らないことに驚きました。am, is, are などのBe動詞を英語で‘Be verb’というのだと初めて知ったというALTは毎年たくさんいます。
例えば動詞を例に挙げても、‘regular verb’(規則動詞)‘irregular verb’(不規則動詞)と言われても、なかなかピンと来ないようです。
ですから、‘Present Parfect Tense’と言っても、現在完了形を意味していると理解し、その例文まで書けるNativeはかなりの少数派だということを申し上げておきます。

でも、それも無理もないかもしれません。私たちも日本語の文法用語にはかなり疎いのではないでしょうか。以前、日本語を勉強していたALTに、‘て活用’などという耳慣れない言葉を聞いたことがありました。学問として学ばないと文法用語は知らないということでしょうか。

当法人では今年4月に設立して以来、一貫して英語を英語で教えるTEEメソッドを提唱しています。TEEとはTeaching English in Englishの頭文字を取ったもので、「英語を英語で教えること」を意味します。

日本人の英語は文法中心でその基本は訳読が主流です。それは明治以来の伝統を今でも慣習として続けているということに他なりません。日本人は西洋からの文化を習得するために、できるだけ正確に、文献の意味を解釈する必要があったからだといわれています。

TEEメソッドは、これまでの伝統的な英語教育に一石を投じることになります。「英語を英語で教える」ことにより、実生活で使える表現が可能になります。 なぜ私たちが簡単なことも英語で言えないのか?それは、日常会話を英語で学んだことがないからです。学校でも、教科書でも、それは学べないことでした。

例えば、「ここだけの話ですが...」といいたい時、英語で何と言うか直ぐに出てこないわけです。日本語のニュアンスにいちばん近いのは、「This is just between you and me.」でしょう。TEEメソッドなら、そんな表現も授業中に自然に覚えてしまいます。私が教えている子供たちは色鉛筆を忘れた場合、無理やり言わせているわけでもないのに「May I borrow color pencils?」って言うのには驚きです。


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