Saturday, March 24, 2007

英会話と受験英語の融合

 当法人が主催する語学スクール‘寺子屋’は、今週で今年度のレッスンは終了しました。振替レッスンやプライベートレッスンなどが来週もいくつかはございますが... 
 来年度は4月の第2週からスタートです!学校のお休みに合わせて、春休みと冬休みは休講にさせて頂いています。

 実はこの春休みを利用して、本日より某塾で春期講習にて英語を担当させて頂くことになりました。英会話スクールと塾では、教え方も、目的も、全く違います。英会話スクールでは英語を使ったコミュニケーションを重視するのに対し、塾ではコミュニケーションよりは文法重視で読み書き中心の授業になるわけです。同じ英語と言えども、対極にあると言っても過言ではありません。

 私はずっと英会話スクールの英会話と塾の受験英語との融合を考えてきました。それを可能にするのが、このブログでもずっとお話してきたTEEメソッドだと考えているのですが、‘寺子屋’は英会話スクールであるために受験対策というイメージがなく、受講生の殆どは、小学生か社会人です。私自身のクラスでは英会話と受験英語との融合を実践する機会に恵まれずにおりました。

 しかし、今回ある塾でそのお話をさせて頂いたところ、面白いと思って頂けたようで、早速、春期講習のお話を頂きました。しかも、私がいつも教えているように、指示も英語で行ってもいいと言うのです!塾長曰く『先生の好きなように遣って下さい。』とニコニコ笑っていらっしゃいました。

 ということで、私の好きなように遣らせて頂きました。今回は新中学1年生が担当ということで、初回の今日はテキストではアルファベットの書き取りからスタートでした。でも、普通に遣ったんじゃつまらない。そこで、TEEメソッドの構成要素の1つであるPhonics(フォニックス)でアルファベットを読むところから始めました。
 やはり、Phonicsでアルファベットを教えているところって少ないんですね!今日の生徒たちは英会話スクールや塾で英語を勉強してきた子供たちばかり。しかし、誰一人としてPhonicsを知らなかったのです。
 『いい。今からみんなに魔法を教えるよ!Phonicsを知っていれば、単語が読めるようになるよ!』と、私は彼らの注意を引きました。
 
 そして、Phonicsでアルファベットを読む練習をした後、いくつかの単語を黒板に書き、Phonicsで読んで貰ったのです。すると、どうでしょう。
 『わあ~!』『凄い!』『読める!』
 彼らから口々に驚きの声が挙がりました。彼らの目が輝き出した瞬間でした。

 授業が終わって教務室に戻ると、隣りの席の先生が『子供たち、乗ってましたね!楽しそうでしたよ。』と話し掛けてきてくれました。塾長も『いい感じだったね。』と言って下さいました。

 Phonicsは是非学校でも取り入れて頂きたいアクティビティです!今日の子供たちのあの驚きと興奮を目の前にしたら、先生方のパラダイム転換が起こるはずです!今日のこの出来事は、今後の教員研修でお話させて頂こうと思っています。


 
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Tuesday, March 20, 2007

Meanings of colors <色の意味> 第二弾!

 前回のメールで書いたように今回は『Meaning of colors : 色の意味』の第二弾です。前回のメールを読んでくれたアメリカ在住のお友達よりメールが届きました。そこにどうして子供の服は、男の子が‘blue’、女の子が‘pink’というような慣習があるのかを垣間見ることが出来ました。

 まずは、彼女が送ってくれたコラムをお読み下さい。

  Since all babies look alike, boys are usually dressed in blue and girls in pink simply to identify the sex. In ancient times, girl babies were regarded as inferior to boy babies, so the color blue, which was believed to have the power to ward off evil sprits, was reserved exclusively for the boys. The color pink was introduced for baby girls in accordance with a legendary European tradition that suggested girls were born inside a pink rose.

 <赤ちゃんは皆同じように見えるから、男の子は大抵‘blue’を着せられ、女の子は‘pink’を着せられるというのは、単に性別を見分けるためです。昔は女の赤ちゃんは男の赤ちゃんより劣っていると見なされていたので、悪魔を寄せ付けないパワーを持つと信じられてきた‘blue’という色は、独占的に男の子のためのものでした。女の子はピンクの薔薇の中から生まれたという、伝説上のヨーロッパの言い伝えの通り、‘pink’という色は女の赤ちゃんのものだと伝えられています。>


 なるほど、元々の意味はこんなところにあるのかもしれません。でも、‘blue’に悪魔よけのような意味があったとは知りませんでした。それに、女の子はピンクの薔薇から生まれたなんていう言い伝えがあるなんて、とってもロマンティックですね。

 ‘blue’といえば、ブルースカイというように清々しいイメージをお持ちの方も多いと思います。また反対に、『気分がブルーになる』とか『ブルーデー』という言葉が存在するように気分が落ち込むような時に使われる色でもあります。
 英語で『気分がブルーになる』は‘feel blue’と言いますし、『ブルーデー』もそのまま‘bule day’です。どちらも英語から日本語に取り入れられた言葉ですね!
 
 世界中で「幸福」を表す色として挙げられるのは‘pink’だそうです。ドイツの哲学者ルドルフ・シュナイターは『色彩の本質』という色彩論で‘pink’を「生命を象徴する色」としています。日本に於ける「ピンク映画」などのような‘erotic’な意味はありません。英語では‘blue movie’がそれに当たります。



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Saturday, March 10, 2007

Meanings of colors <色の意味>

 ブログの更新をもっとマメにしたいと思うのですが、なかなか時間が取れず、また、私の場合は英語ネタしか話題にしないということもあり、ネタ探しも結構大変だったりします。・・・というわけで、1週間に1度という感じで落ち着いてしまっています。頻繁にチェックして下さっている方、ホントに申し訳ありません!

 さて、気を取り直して、レッスンの話です。使用しているテキストに、「blue and pink aren't children's clothing colors all around the world (青とピンクは世界中で子供の服の色ってわけじゃない)」というタイトルで、色について話し合うアクティビティがあります。
 
 What are the meanings of different colors in your culture?
 <あなたの文化に於ける別な色の意味は?>

 ↑上の質問から、フリートーキングをスタートです。このアクティビティの趣旨は、生徒さん方に『日本文化に於ける色が持つ意味』について自由に語って頂きたいということだったのですが... 

 「いきなりそう言われても...」といった感じで、あまりピンと来ないようです。まあ、確かに日本文化独自の色の解釈や意味って言われても難しかったかもしれませんね。また、それを他の文化と比べてどうこうって言うのも、かなりハードルが高かったと反省しました。
 そこで、私が事前に用意していた資料を配布して、それを読んで頂きながら、色を用いたイディオムや便利な表現などを紹介しました。「へぇ~!」って感じで、結構楽しめるので、ここでもご紹介します。

 まず、Purple<紫>ですが、例えば聖徳太子が制定した冠位十二階では紫が最高位の色でしたし、平安時代は貴族に珍重された色だったように、この色は、高貴、気高いというイメージを持っています。偶然にも英語でも同じような意味があるのをご存知でしたか?

 He was born in (to) the purple.
 <彼は貴族の出身である。>

 be born in (to) the purple
 (文語)帝王(王侯貴族)の家に生まれる、非常な特権階級にある
  ※プログレッシグ英和中辞典より抜粋

 かつて紫は日本でもイギリスでも高貴な意味があったというのはとても興味深い話です。現代では、そのようなイメージはもうないのかもしれません。私は紫が好きなのですが、生徒さんに「先生は紫が好きなんですか?紫が好きな人って、嫉妬深いって言いますけど...」なんて言われてしまいました。

 Green<緑>は、植物のイメージで世界共通なのではないかと思います。
 植物を育てるのが上手な人に「You have green fingers. 」と言うと、「あなたは園芸の才能がある」という意味になります。
 以前、オーストラリア人の同僚が「My sister has green fingers. But all my plants withered and died, so I have black fingers! 」と言って皆を笑わせていました。実は「I have black fingers.」という慣用句は存在しません。妹は植物を育てるのが上手いから緑の指を持っているけど、僕はみんな枯らしちゃうから黒い指を持ってる、と言って皆を笑わせたわけです。「green」に対して、「black」を使ってジョークを言ったんですね。
 ちなみに、イギリス英語では「green fingers」と言い、アメリカ英語では「fingers」の代わりに「thumb:親指」を用いて「green thumb」と言うようです。 オーストラリアは基本的にイギリス英語がベースとなっていますので、彼は「green fingers」と言ったのです。

 さて、他にもいくつかGreenを用いた表現をご紹介したいと思います。
   a green eye : 嫉妬深い目
  be green with envy ( jealousy) : ねたみ(嫉妬)でうらやんでいる
  a green hand : 未熟者
   green in experience : 経験の浅い
 
 英語圏では、嫉妬深いのは紫ではなく、緑なんですね!

 この分だとエンドレスになりそうなので、今日はこの辺で終わりにします。本当はテキストのタイトルにあったように、BlueとPinkにも触れたかったので、次回に廻すことにします。乞うご期待♪

 
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Friday, March 02, 2007

美容院での英会話

 早いものですねぇ~、もう3月です!
 先程、久々にホームページを更新しました。今回は、このブログでも何度もご紹介させて頂いているNKH文化センター水戸支社で4月から開講する講座、『ローマの休日』オードリースタイル英会話の紹介を、NKH文化センター水戸支社のホームページとリンクさせてご案内しています。ご興味がある方は、以下のNKH文化センター水戸支社のリンクをご覧下さい↓

 http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_445541.html


 さて、前回のブログを見たアメリカ在住の友人から『洋服の柄の話が面白かった』とのメールを頂きました。そのメールの中で、美容院でどんな風にするか伝えるのが難しいと書かれていました。それは語学的な問題というよりも、流行や技術の違いが大きいのではないかと思うのです。

 私は髪はいつもショートカットなので、少なくとも1ヶ月に1度は美容室に行かないと、気持ちが悪いのです。私がヨーロッパで暮らしていた時は、いつも美容院で苦労していました。どう言えば思った通りに切って貰えるか、いつも頭を悩ませていました。イギリスでは、日本でも有名なサロンに行ったこともあります。でも、満足いくような仕上がりではないうえに、シャンプーで髪が濡れたままカットされ、半乾きのまま、スタイリングもされず、放り出されました... 

 一般的に、日本人の髪質は欧米人のそれに比べ、硬くて直毛、おまけに量が多いといわれますね。私の髪は正にこれ!...ということで、以下の言葉は欠かせません。

 「髪を鋤いてください。」
 
 実はこれが問題でした。欧米人にとって「髪を鋤く」っていう観念が存在しないようなのです。元々髪が薄くて細い彼らにとって、「髪を短くすること」=「長さを短くすること」で、髪を鋤いて量を調整するということは加味されていないようなのです。しかも、「髪を鋤く」という言葉を辞書で捜してみても、適当な言葉が出てきません。そこで、当時私がどのように美容師さんにリクエストしていたかというと...

 「My hair is so thick. Could you make it thin, especially around these parts.」
 (私の髪ってホントに量が多いので、特にここら辺を薄くして欲しいんですが)

 というような事を言っていたような気がします。でも、元々髪を薄くするっていう概念も技術も殆どないのですから、私が期待するような仕上がりにはならず、美容師さんもどうしたらよいか分からない様子でした。最終的には美容院に行くことは諦めて、鋤きバサミを買ってきて、自分で切り始めました。私はイギリスとフランスに住んでいましたが、どちらも美容院事情は同じでした。

 どうやら私の髪は、欧米の美容師さん泣かせのようです。やはり、日本人には日本人の髪質を知り抜いた日本人の美容師さんがいちばんなのでしょうね!
 

 
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